第三章 宅建士3

(試験事務の休廃止)

第十六条の十四 指定試験機関は、国土交通大臣の許可を受けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。

2 国土交通大臣は、指定試験機関の試験事務の全部又は一部の休止又は廃止により試験事務の適正かつ確実な実施が損なわれるおそれがないと認めるときでなければ、前項の規定による許可をしてはならない。

3 国土交通大臣は、第一項の規定による許可をしようとするときは、関係委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。

4 国土交通大臣は、第一項の規定による許可をしたときは、その旨を、関係委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。

(指定の取消し等)

第十六条の十五 国土交通大臣は、指定試験機関が第十六条の三第二項各号(第三号を除く。)の一に該当するに至つたときは、当該指定試験機関の指定を取り消さなければならない。

2 国土交通大臣は、指定試験機関が次の各号の一に該当するときは、当該指定試験機関に対し、その指定を取り消し、又は期間を定めて試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

一 第十六条の三第一項各号の一に適合しなくなつたと認められるとき。

二 第十六条の七第一項、第十六条の十第一項若しくは第三項、第十六条の十一又は前条第一項の規定に違反したとき。

三 第十六条の六第二項(第十六条の七第三項において準用する場合を含む。)、第十六条の九第三項又は第十六条の十二第一項の規定による命令に違反したとき。

四 第十六条の九第一項の規定により認可を受けた試験事務規程によらないで試験事務を行つたとき。

五 不正な手段により第十六条の二第一項の規定による指定を受けたとき。

3 国土交通大臣は、前二項の規定による処分に係る聴聞を行うに当たつては、その期日の一週間前までに、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。

4 前項の通知を行政手続法第十五条第三項に規定する方法によつて行う場合においては、同条第一項の規定により聴聞の期日までにおくべき相当な期間は、二週間を下回つてはならない。

5 第三項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

6 国土交通大臣は、第一項又は第二項の規定による処分をしたときは、その旨を、関係委任都道府県知事に通知するとともに、公示しなければならない。

(委任の撤回の通知等)

第十六条の十六 委任都道府県知事は、指定試験機関に試験事務を行わせないこととするときは、その三月前までに、その旨を指定試験機関に通知しなければならない。

2 委任都道府県知事は、指定試験機関に試験事務を行わせないこととしたときは、その旨を公示しなければならない。

(委任都道府県知事による試験の実施)

第十六条の十七 委任都道府県知事は、指定試験機関が第十六条の十四第一項の規定により試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、国土交通大臣が第十六条の十五第二項の規定により指定試験機関に対し試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において国土交通大臣が必要があると認めるときは、第十六条の二第三項の規定にかかわらず、当該試験事務の全部又は一部を行うものとする。

2 国土交通大臣は、委任都道府県知事が前項の規定により試験事務を行うこととなるとき、又は委任都道府県知事が同項の規定により試験事務を行うこととなる事由がなくなつたときは、速やかにその旨を当該委任都道府県知事に通知しなければならない。

3 委任都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨を公示しなければならない。

(試験事務の引継ぎ等に関する国土交通省令への委任)

第十六条の十八 前条第一項の規定により委任都道府県知事が試験事務を行うこととなつた場合、国土交通大臣が第十六条の十四第一項の規定により試験事務の廃止を許可し、若しくは第十六条の十五第一項若しくは第二項の規定により指定を取り消した場合又は委任都道府県知事が指定試験機関に試験事務を行わせないこととした場合における試験事務の引継ぎその他の必要な事項は、国土交通省令で定める。

(受験手数料)

第十六条の十九 都道府県は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百二十七条の規定に基づき試験に係る手数料を徴収する場合においては、第十六条の二の規定により指定試験機関が行う試験を受けようとする者に、条例で定めるところにより、当該手数料を当該指定試験機関に納めさせ、その収入とすることができる。

(合格の取消し等)

第十七条 都道府県知事は、不正の手段によつて試験を受け、又は受けようとした者に対しては、合格の決定を取り消し、又はその試験を受けることを禁止することができる。

2 指定試験機関は、前項に規定する委任都道府県知事の職権を行うことができる。

3 都道府県知事は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、情状により、三年以内の期間を定めて試験を受けることができないものとすることができる。

(指定試験機関がした処分等に係る審査請求)

第十七条の二 指定試験機関が行う試験事務に係る処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し、審査請求をすることができる。この場合において、国土交通大臣は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十五条第二項及び第三項、第四十六条第一項及び第二項、第四十七条並びに第四十九条第三項の規定の適用については、指定試験機関の上級行政庁とみなす。

(登録講習機関の登録)

第十七条の三 第十六条第三項の登録は、登録講習の実施に関する業務(以下「講習業務」という。)を行おうとする者の申請により行う。

(欠格条項)

第十七条の四 次の各号のいずれかに該当する者は、第十六条第三項の登録を受けることができない。

一 この法律又はこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者

二 第十七条の十四の規定により第十六条第三項の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者

三 法人であつて、講習業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの

 

 


第3章宅建士の条文はココまでさほど重要な項目はないです。「聴聞の期日及び場所を公示」「相当な期間は、二週間」聴聞の機会を与えなければならない義務があります。宅建士試験の各論点のあちこちで出てきますので横断的にチェックしてみてください。相当な期間2週間は、私的には基本的期間を「2週間」と位置づけております。対して宅建業免許の申請関係は30日が多いので、覚えるまでもなく感覚的に理解できるのではないでしょうか。緊急性に応じて期間が定められています。

私が宅建士試験を受験した時は暗記に頼ることは殆どありませんでした。暗記は解答を導くまでの時間をショートカットする意味がありますが、若者でない方が暗記に頼るのは非常に危険です。理解を深めて論理展開で解答を導き出せることが重要です。定着した知識は忘れませんし、実務で役に立ちますし、色々な壁にぶち当たった時に応用が効きます。学習時間は必要とするかもしれませんが、「急がば回れ」結局のところは早いゴールが得られます。